松の剪定完全ガイド|6月のみどり摘みで美しい樹形を保つ【川崎市】

松の剪定完全ガイド
目次

はじめに

こんにちは。川崎市宮前区で庭木の管理をお手伝いしている御庭番.comです。

6月になると、松の新芽(みどり)が伸びてきて、「そろそろみどり摘みの時期かな」と思われる方も多いのではないでしょうか。

でも同時に、こんな不安もあるかもしれません。

「みどり摘みって、どうやればいいの?」
「失敗したら松が枯れてしまうかも…」
「最近、高い場所の作業が大変になってきた」

今回は、松の手入れで最も重要な「みどり摘み」について、基本から分かりやすくお伝えします。11年間、宮前区の様々な松と向き合ってきた経験から、皆さんのお役に立てる情報をまとめました。


松のみどり 松の剪定

松の基本知識

松の種類と特徴

まずは、松という樹木について基本的なことを確認しておきましょう。川崎市でよく見られる松は主に3種類です。

主な松の種類:

  • クロマツ(黒松):樹皮が黒っぽく、海岸近くに多い。丈夫で育てやすい
  • アカマツ(赤松):樹皮が赤茶色で、山地に多い。繊細で美しい
  • ゴヨウマツ(五葉松):葉が5本ずつ束になっている。盆栽にも人気

宮前区の住宅地では、クロマツが最も多く植えられています。丈夫で手入れもしやすいことから、庭木として人気があります。

黒松 赤松 五葉松
松の剪定

松の健康状態の見分け方

松の状態は、いくつかのポイントで判断できます。

健康な松の特徴:

  • みどり(新芽)が勢いよく伸びている
  • 葉の色が鮮やかな緑色
  • 枝がしっかりと上を向いている
  • 樹皮に艶がある

注意が必要な松の特徴:

  • 葉が黄色っぽくなっている
  • 新芽の勢いがない
  • 枝先が垂れている
  • 樹脂の分泌が少ない

定期的にこれらのポイントをチェックすることで、松の健康管理ができます。


6月のみどり摘み|なぜ大切なのか

みどり摘みとは

みどり摘みは、松の新芽(みどり)を適度に摘み取る作業です。これは松の管理で最も重要な作業の一つです。

みどり摘みの目的:

  • 枝の伸びすぎを防ぐ
  • 樹形を美しく保つ
  • 葉の密度を調整する
  • 内部まで日光を届かせる
  • 風通しを良くする

適切な時期に適切な方法で行うことで、松を健康に美しく保つことができます。

みどり摘みの適期

川崎市では、5月下旬から6月中旬がみどり摘みの適期です。

タイミングの見極め方:

  • みどりの長さが7〜10cmになった頃
  • まだ柔らかく、手で簡単に折れる状態
  • 梅雨入り前に終わらせるのが理想

早すぎると作業しづらく、遅すぎると硬くなってハサミが必要になります。

みどり摘み

みどり摘みの具体的な方法

準備するもの:

  • 清潔な手袋(松やに対策)
  • ビニール袋(摘んだみどりを入れる)
  • 脚立(必要に応じて)
  • 剪定バサミ(硬い部分用)

基本の手順:

1. 全体を観察
まず松全体を眺めて、バランスを確認
特に勢いの強い部分をチェック

2. 下から上へ作業
作業は下枝から始める
摘んだみどりが下に落ちても影響が少ない

3. 摘み方のコツ
親指と人差し指でみどりをつまむ
付け根から1/3〜1/2の位置で折る
ねじらずに真っ直ぐ折る

4. 強弱の調整
強い枝(太く勢いがある)→ 短めに摘む(1/2程度)
普通の枝 → 標準的に摘む(1/3程度)
弱い枝(細い)→ 軽く摘むか、摘まない


もみあげ(古葉取り)も同時に

みどり摘みと一緒に行いたいのが「もみあげ」です。

もみあげの方法:

  1. 枝を片手で支える
  2. もう一方の手で古い葉をつかむ
  3. 枝の方向に向かって軽く揉む
  4. 茶色くなった葉が自然に落ちる

2〜3年前の古い葉を取り除くことで、風通しが良くなり、新しい葉の成長を促します。


60歳以上の方へ|安全な作業のために

松の剪定 無理のない作業計画

無理のない作業計画

松は高さもあり、全体を一度に作業するのは大変です。計画的に進めることが大切です。

作業を分ける工夫:

  • 1日目:下枝のみどり摘み
  • 2日目:中段の作業
  • 3日目:手の届く範囲の上部
  • それ以上は無理をしない

一度にすべてを完璧にやろうとすると、疲れて事故の原因にもなります。数日に分けて、体調の良い日に少しずつ進めましょう。

松の手入れで得られるもの

松の手入れを続けていると、様々な良いことがあります。

実感できる効果:

  • 適度な運動になり、健康維持に役立つ
  • 季節の変化を身近に感じられる
  • 手入れした松を見る満足感
  • 近所の方との会話のきっかけになる

特に定年後の方からは「松の手入れが生活のリズムを作ってくれる」という声をよく聞きます。

松の手入れで得られるもの シニア 庭作業

プロの技術が必要な時

こんな時は専門家へ

以下のような場合は、無理をせず専門家に相談することをおすすめします。

  • 高さ2m以上の部分の作業
  • 太い枝の剪定が必要な時
  • 松の健康状態に不安がある時
  • マツクイムシの疑いがある時
  • 樹形を大きく整えたい時

プロの技術は、長年の経験と知識に裏打ちされています。大切な松を守るためにも、適切なタイミングで専門家の力を借りることは賢明な選択です。


よくあるご質問

みどり摘みのタイミングを逃したら?

大丈夫です。7月上旬までなら、まだ間に合います。ただし、みどりが硬くなっているので、ハサミを使って切ります。暑い日中は避け、朝夕の涼しい時間に作業しましょう。

松の葉が黄色くなってきた

原因はいくつか考えられます:

  • 自然な生理現象(古葉の更新)
  • 水不足
  • 根の問題
  • 病害虫

部分的な黄変で、新芽が元気なら心配ありません。全体的に黄色い場合は、専門家に見てもらうことをお勧めします。

一人で管理するのが不安

その気持ち、よくわかります。松は大切な存在だからこそ、不安になるのです。

まずは、できることから始めてみてください。眺めるだけでも、松は喜びます。そして、不安なときは遠慮なく専門家を頼ってください。それも松を大切にする方法の一つです。

プロに頼む場合の料金目安は?

「プロに頼みたいけど、費用が心配」という声もよく聞きます。

松の剪定料金は、木の大きさや作業内容によって変わりますが、一般的な目安は:

  • 高さ3m未満:15,000円〜25,000円
  • 高さ3〜5m:25,000円〜40,000円
  • 高さ5m以上:個別見積もり

年2回(みどり摘みと冬の剪定)の管理が理想的です。大切な松を長く楽しむための投資と考えていただければと思います。


松の年間管理スケジュール

年間を通じた松の管理計画 

主な作業時期:

  • 1〜2月:冬の剪定(骨格作り)
  • 5〜6月:みどり摘み、もみあげ
  • 9〜10月:秋の手入れ(軽い調整)
  • 11〜12月:古葉落とし

まとめ

6月のみどり摘みは、松の健康と美しさを保つために欠かせない作業です。

今回のポイント:

  • みどり摘みの適期は5月下旬〜6月中旬
  • みどりの長さが7〜10cmになったら作業開始
  • 強い枝は短く、弱い枝は長めに残す
  • 無理をせず、数日に分けて作業する
  • 高所作業は安全を最優先に

松の手入れは確かに技術が必要ですが、基本を押さえれば、どなたでもできるようになります。そして、どうしても難しい部分は、遠慮なく専門家に相談してください。

大切な松を、これからも長く楽しんでいただけることを願っています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

松のこと、庭のことで気になることがあれば、いつでもお声がけください。

御庭番.com(ワールドクリーンプロジェクト)

📞 044-982-7444
🌐 https://shop.oniwa-ban.com/
川崎市宮前区で庭木の管理をお手伝いしています


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